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黒沢健一さん


初めてお会いしたのは6、7年くらい前だろうか。その頃知り合ったギターの菊池真義君がL-R時代からずっとサポートをしているということでご紹介いただき、当時FMたちかわという局でやっていた朝の番組にギターを持ってきて下さった。早朝の番組にも関わらず、アコギを弾きながら爽やかに熱く歌って下さった。
それがご縁で、大久保にあるグローブ座でのコンサートに行かせていただき、お菓子のうまい棒が好きとのことだったので、全種類の味を買って持って行ったところ笑って受け取って下さった。

その後しばらくして、今度はむさしのFMで番組をやるようになってほどなく、またゲストでやってきたくれた。新譜が出て、「L-Rのメンバーも参加してくれてるんだ」「ライブのメンバーが素晴らしくて、俺のことより彼らの演奏を聴きに来て欲しいくらい」なんて、音楽の中に浸っている自分をとても楽しそうに話してくれた。

約1年前に弟の黒沢秀樹さんと知り合い、ふとしたことから一緒にライブをすることになった。しかもこれが井手麻理子さんも加わっての「マリコとヒデーズ」というユニットにまで発展し、1年の間に4回もライブをする程に。
この間に健一さんの状況を知ることになった。
かなり厳しい病気であることはもちろん、最初の頃は入退院しつつも今は自宅で静養しているなんて感じだった。しかし病魔は圧倒的な力で健一さんを支配して行ったようで、いつしか黒沢家と病魔との戦いへと変わっていってしまった。

訃報を聞いたのは、公式発表の前夜。火曜日の夜。亡くなったのは月曜の未明とのことで、その数時間前まで秀樹さんと一緒に次のライブの相談をしながら忘年会ぽいことをしていた。
何となく覚悟はしていたが、やはりドシーンと重たい感覚に襲われた。

音楽が大好きで、60年代や70年代の音楽のほとんどを網羅していたような健一さん。
あの、男性にはあるまじきのようなハイトーンで、卓越したメロディーを歌う姿は、当時ブレイクしていたミスチルともスピッツとも違ったテイストで、むしろ玄人が先に唸ってしまう音楽だったと思う。
ちょうど「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」がヒットした時、僕はデビュー曲のレコーディングをしていた頃で、担当プロデューサーが一時期黒沢兄弟を抱えていた話も聞いたていたので、自分もそんな世界に足を踏み入れたんだと、ちょっと浮き足立ったりもした。
今頃は天国でギター片手に、彼が敬愛したアーティストたちとセッションして楽しんでいるのではないだろうか。

「永遠の音楽少年」。そんなイメージの黒沢健一さん。
あなたの分まで、生きること、歌うことを楽しもうと思います。
心からご冥福をお祈りします。

| - | 02:06 AM | comments (2) | trackback (0) |
その言葉たちは見ても美しい


昨夜は作詞家のトークセッションへ出かけた。
今井美樹「瞳がほほえむから」等の岩里祐穂さんが、活動暦35周年を記念した2枚組コンピレーションアルバム「Ms.リリシスト~岩里祐穂作詞生活35周年Anniversary Album~」をリリースされ、その流れで開催しているイベントとのことで、今回が2回目だそうだ。
そして今回のトーク相手は松井五郎さん。

お二人は同い年で、同じ時代に作詞家として活動してきたもののこれまで会うことはなく、最近とあるイベントで出会い、今回のイベントに発展したそうだ。

トークセッションは、テーマを決めてそれにフィットしたお互いの作品を出し合い、歌詞をスライドで映して曲を聴き、そこに散りばめられた言葉の数々を作詞家ならではの視点で分析したり賞讃したりといった形。
例えば「応援歌」というテーマでは、岩里さんは今井美樹「Piece Of My Wish」で、松井さんは光GENJI「勇気100%」といった具合。

それぞれの作詞をするための技術も聞くことができたのは、何よりの勉強ではあったが、すごく思ったことは、「お二人の歌詞は字面で見ても美しい」ということ。
歌詞である以上、それはメロディーと歌声とともに聞きてに入ってくるわけだが、視覚だけでも十二分にその世界へ連れて行ってくれるのである。

歌詞は文字数が制限された世界。ともすると100のことを1に凝縮して言葉に託し、受取手の中でそれが100以上になるような、例えは悪いかもしれないけれど、コンソメの塊みたいなものかもしれない。
「ペンは剣よりも強し」という言葉もあるが、お二人のペンは一体いくつ色あって、いくつの次元・世界を持っているのだろうか。

松井さんと一緒に作った曲は13曲。まだまだここに書かれた歌詞の世界を歌えてなどいない。
そんなことを改めて痛感。精進しなくては♪




■お茶の水音楽会 vol.5~川久保秀一withバラダン・アネックス~
12/17(土)東京ガーデンパレスホワイトチャペル
(http://www.hotelgp-tokyo.com/map/index.html)
開場:14時 開演:15時
前売り3,500円 当日4,000円
予約&お問い合わせ:http://otohako.co.jp、FAX:03-5715-7072、TEL:03-5715-7071(平日10~19時、土日・祝日10~17時)
※70席限定
演奏予定曲:最初から今まで(冬のソナタ)、My memory(冬のソナタ)、会いたい(天国の階段)、そして、Evenfall…他


| - | 04:10 PM | comments (1) | trackback (0) |
言葉を扱う者


ラッキーなことに、釣りを通じて色々な方とコミュケーションを取ることができているのだが、NHKの超ベテランアナウンサーの畠山智之さんとご一緒する機会を得た。
ある日「DJ日本史」の準備中にやってきて、「釣り好きなんだって?是非一緒に行きましょうよ!」と、ニュースでお馴染みの方が声をかけてきたので、こちらはただただビックリ!
そしてようやく昨日、いつもの渚丸にブリ釣りへ。

深い朝もやの中の出港。子どものようにはしゃいでしまう心を抑えつつ、準備をしながら、「夕飯はブリしゃぶだ!」なんて皮算用をするところは畠山さんも同じよう(笑)。
釣りは、「落とし込み釣り」というやり方で、赤いヒラヒラしたフラッシャーと呼ばれるサビキ針と餌のついた針を落としてサバをかけ、そのまま海底付近に落として、生きたサバを食いに来るブリを待つというもの。つまりサバがかからなければスタートラインに立てない。
昨日はサバのかかりが悪く、船長もあちこちポイントを探してという日になってしまい、一番長い時は2時間ほどクルージングしてしまう状況だった。
しかしその時間は逆にラッキーなことに。畠山さんとゆっくりお話しする時間を得られたのだ。

「ニュース7」「クローズアップ現代」等、割と固い報道番組を担当されてきたのだが、実はものすごいコミュニケーション力&現場取材主義の方で、ペルーの大使館主撃事件の時はすぐ現実に飛んで、土まみれになりながら逐一様子を伝えたり、東日本大震災が起きた時は自ら志願して仙台へ赴任したり。
その姿勢は、実は就職後の新人研修の時に鍛えられていたらしい。

アナウンサーと言うと、やはり早口言葉とかイントネーション、発声とかから研修が始まるのかと思いきや、まずは取材することから始めたそうなのだ。
たいていは最初は地方局に赴任して修行をするそうなのだが、地域の様々な催し、人の中に飛び込んで行って、時には町の野球大会で実況の練習なんかもしながら勉強する。実はこれは「何を伝えたいのか」「何にインパクトを受けたのか」、しっかり自覚することを鍛えているのだそうだ。


-心が動いたものには自然と言葉が付いてくる-


もちろん、パッと見、キレイに原稿を読めていれば形としては成立するだろう。でもそこで口にされる言葉の温度はどうだろうか?

喋りだけでなく、歌詞を書くときの言葉の選び方もそうだし、実際に歌うときだってこれは同じことが言える。
もちろん全てのことを経験することはできないが、少なくとも想像力を目一杯働かせる必要はある。
想像力はきっと優しさにつながる。優しさを感じた人はきっとまた優しさで返してくれる。

船上での畠山さんは、同船している方に話しかけたり、見事ブリを釣った方のところに行って話を聞いていたり。もしかすると単に釣り上げるための情報収集だったのかもしれないが(笑)。
でも、素敵な喋りができる人は、人とのコミュニケーションが好きで、とても大事にされている。そんなことを改めて感じた。

して、肝心の釣果の方はというと…。
今回は“聴果”ということで一つ(^^;

| - | 02:19 PM | comments (0) | trackback (0) |
昭和歌謡に思う


去る11/6(日)、マリコとヒデーズの第3弾ライブを行った。
第3弾とは言うものの、パイロット版のような第1回があったので、実質このメンツ、テイストで行うのは4回目。しかもその1回目はほぼ1年前で、「年に2回もやれば十分でしょ~」なんて言っていたのに、気づけば季節ごとにやっていたかのような形だ。
つまりチームとしても出会って1年ほどしか経っていないわけだが、メンバー同士のかけ算が大変うまくいっているのか、10年くらい前から知り合いのような錯覚も覚えるチームワークだ(^^)。



今回はさらに黒沢さんの「昭和歌謡を歌わせたらピカイチだ!」と推薦もあって、SOWAN SONGも参加。一応このライブのコンセプトは、国立ジョージタウン中学校(もちろん架空)の先生たちによる課外授業ということになっていて、マリコとヒデーズはそれぞれ担当教科があり、ピアノのミッチーはPTA会長等あるのだが(これももちろん架空)、SOWAN君は学校のトイレに現れる地縛霊の「トイレの花男くん」という、大変美味しいポジションでの登場になった。(と思う(^^;)



今回の選曲コンセプトは「愛の二重唱」ということで、デュエットやデュオものに。
選曲ミーティングやリハでも、相当濃ゆいのを選んでしまったとみんな思っていたのだが、それだけ楽曲の存在感が強いということは間違いないのだろう。
一説によると、14歳くらいの頃に衝撃を受けた音楽は一番強くその人に残り、その後それを越えるものはそうそう現れないというのがあるそうだ。なので元々そういう素地はあるにしても、それだけでは言い切れないパンチの強さが楽曲にある。

今回のラインナップはこちら。

ふたりの愛ランド(チャゲ&優子)
カナダからの手紙(平尾昌晃&畑中葉子)
銀座の恋の物語(石原裕次郎&牧村旬子)
待つわ(あみん)
雨の西麻布(とんねるず)
大きな恋のメロディー(クロソワンオリジナル)
ヒトシズク(井手麻理子オリジナル)
RADIO ON TOWN(川久保秀一オリジナル)
江ノ島心中(SOWAN SONGオリジナル)
愛が止まらない(Wink)
HEY PAULA(九重祐三子とダニー飯田)
もしかしてPart2(小林幸子&美樹克彦)
あずさ2号(狩人)
モスラ~恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)
男と女のはしご酒(武田鉄矢と芦川よしみ)



歌詞を読んでみると、「いやー、おめでたい二人だねぇ~」と苦笑してしまうようなものもあったりするのだが、そう言ったいいファンタジー感、おふざけ感がこの時代の曲には結構あったのかもしれない。特にそれは時代がバブルだったのもあるだろうが、カラオケの普及によるところも大きい気がする。数年前にゴールデン・ボンバーの「女々しくて」という曲がヒットしたが、これはまさにこのテイストを継承した楽曲のような気がする。



歌は時には人の人生を1ページに大きく関わる場合もあるだろうが、嗜好品という面で捉えたら、こういう遊び心満載の歌というのは、もしかしたら今は少ないのかもしれない。それは世の中の閉塞感のせいだとしたら、まさに「歌は世につれ、世は歌につれ」ではないだろうか。
今回は特に、ライブを通じて自分自身の音楽の作り方もちょっと考えさせられた。

マリコとヒデーズというグループは、「課外授業」とライブタイトルを銘打ってるだけに、遊び心でやっているユニットだ(^^)。会場の曼荼羅もそれに乗っかってくれて、今回はなんと給食メニューも用意してくれた。実際の学校給食の人気メニューから検討したそうだ。ありがたい。



第4弾はいつになるのやら。まぁここらで傑作選をやってもいいのかもしれない(笑)。
受講してくださった皆さん、ありがとうございました。今回来られなかった方は次回に!


そして年内最後のライブが決まりました。
室内楽チームのバラダン・アネックスと、「冬のソナタ」などの韓国ドラマソングのカバーを始め、自分のオリジナル曲もふんだんにお届けします。ぜひお出かけ下さい。



■お茶の水音楽会~川久保秀一withバラダン・アネックス~
12/17(土)東京ガーデンパレスホワイトチャペル
開場:14時 開演:15時
前売り3,500円 当日4,000円
予約&お問い合わせ:http://otohako.co.jp、FAX:03-5715-7072、TEL:03-5715-7071(平日10~19時、土日・祝日10~17時)
※70席限定
演奏予定曲:最初から今まで(冬のソナタ)、My memory(冬のソナタ)、会いたい(天国の階段)、そして、Evenfall…他

| - | 09:19 PM | comments (0) | trackback (0) |
歌結び、故郷結び


春に行った「AOYAMA音楽倶楽部」以来の南青山MANDALA。今回は形は似ているけれど、コンセプトが全く違う「歌結び、故郷結び」。
昨年から沢山地方へライブに出かけているが、その先々でお世話になった方を東京にお招きしてというのがそもそもだったが、彼らには共通して「被災地」というものがあった。
福島は記憶にも新しい東日本大震災と原発事故、大阪は阪神大震災、新潟は中越地震・中越沖地震。阪神や中越はもうかなり落ち着いているけれども、その時の経験を踏まえて、落合君も門松君も東日本大震災においては歌い手ならではのエネルギーとフットワークで動いている。そんな話を軸にライブを綴っていけたらなぁと思った。



トップバッターのハヤミイワオ君は福島はいわきから。
津波の被害はもとより、今なお原発の被害が止まらない。
彼が最初に歌った「Voice」という曲には、いわきの様々な風景が散りばめられている。彼が歌うから本当にリアルに目に浮かんでくる。しかしそんな風景も、津波を防止するための6m以上の防潮堤ができたために、ちょっと変わったしまったそうだ。
放射線という見えない悪魔は、海の幸を口にすることをできなくし、天気予報とともに放射線情報も放送されるという。
深い痛手を負った町に今も住み、そして元気を失わず、昨夜は東京までやってきてくれた。





二番手は大阪からの門松良祐君。
彼は春まで「ひまり」という男性デュオで活動していて、その頃から僕のラジオに来てくれたりして交流していた。
彼は大阪を拠点に全国飛び回っている人なのだが、仙台でもラジオのレギュラーを持っている。もちろん仕事として縁があっての話ではあるが、彼は阪神大震災の時に、同居していたおじいちゃんおばあちゃんを助けなくてならないのに、あまりの地震の大きさに動揺して身動きが取れなかったそうで、その経験から「自分にできることは何でもしよう」という信念を持つようになったそうだ。
「尊命」(とうめい)という曲は、授かった命をどう生かしていくか、そんな深いテーマをアグレッシブなメロディーと暖かな歌声で綴っていた。





三番手は落合みつを君。
彼と出会ったのは13年くらい前になる。僕がTWO of USをやめて、一人で新たなチャレンジをする際にTBSラジオのオーディション番組にエントリーしてめでたく通過したのだが、その第1期通過者が落合君だった。(僕は第3期)
以来そんなに連絡を取ることはなかったけれど、2回ほど僕のラジオ来てくれて、昨年は彼が主催した新潟のイベントに呼んでいただいた。
落合君は新潟が故郷だけれど住まいは一応東京。この“一応”というのは、彼はほぼ毎日どこかに歌の旅に出ていて、車寅次郎のような生活なのである(笑)。行く先々でその町の人たちと触れ合い、「何?兄ちゃん歌歌ってるの?コンサートやってよ!」みたいな感じでライブの旅をしている。
当然被災地にも沢山出かけていて、自分が行けないときは知り合った仲間に連絡をして救援活動を行ったり。春の熊本地震の時は、長崎の島原にいる友人に連絡を取ったそうだ。
彼の曲に「島原にて」というのがある。そんな仲間と出会った頃のことを曲にしたためているのだが、The Bandの「The Weight」のような、荒野を旅するたくましい男の匂いが漂っていて、彼ならではの曲だと思う。



そして是非やりたかったのは、そんな彼らと一緒に「君は生きている」を歌うこと。
思った通り、とても深みのある形でお届けできたのではないかと思う。

幸い多くの方から「ジーンとなっちゃうライブでした」というお声を頂いた。
仕掛け人冥利につきる感想。ただただ感謝m(_ _)m
また是非彼らのライブにもお出かけいただけたらと思います。
ご来場頂いた皆さん、ありがとうございました。

<川久保>
・わかっちゃいないんだ
・ただここにいるだけで

<ハヤミイワオ>
・Voice
・Birthday
・Days
・夏の日の思い出(ハヤミ弾き語り)

<門松良祐>
・想い出に変わるまで
・京上ガル下ガル
・はんぶんこ
・尊命

<落合みつを>
・キャベツ
・チンチン電車(川久保曲セッション)
・島原にて
・最後の冬
・手紙(落合弾き語り)

<川久保>
・M-78
・ひとつずつ

<All>
・君は生きている

<川久保>
・そして



| - | 11:42 AM | comments (0) | trackback (0) |
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