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北八王子
北八王子
作詞・作曲/川久保秀一

オレンジの車両がキィーッと音を立てて
夕暮れに染まるホーム やっと到着した
ベンチに腰掛けた 制服のカップルが
楽しげに手をつなぎ そして乗り込んでく

あれから10年 今僕は仕事に就いて
恋人もいるし 付き合う仲間も違ってるけど
時々思うんだ 甘酸っぱい香りと一緒に
初めて心から 恋をした君のこと
 
他愛ないおしゃべりで いつまでも過ごせてた
何本もそのベンチで 電車見送って
キセルがばれたとき 僕以上に謝って
しまいには駅員を困らせたこともあったね     

理由もなく楽しくて 理由もなく寂しさ感じて
理屈じゃ語れない気持ちに お互いドキドキしてたね
長い髪をよけて キスしたときふるえてた少女が
昨日のことのように 鮮やかに浮かぶよ
 
この夕暮れの空 どの街で見上げながら
どんな風に今 君は暮らしてるんだろう
この駅を通って 育んだ君との時間は
僕の胸に今も やわらかく流れてる
あたたかく 流れてるよ


僕の出身高校がJR八高線の北八王子駅が最寄り駅で、当時は無人駅。電車はディーゼルでしかも単線。えらくひなびたローカル線でした。
町田方面から通学してくる人たちの多くはこの駅を利用して通学していましたが、実は僕はまったくこの線を使う必要がないため、在学中は一度も行った事すらない駅でした。
高校の同級生が結婚したとき、「北八王子駅をテーマに曲作ってよ」と冗談半分に参列した仲間の一人に言われ、自分の高校時代の想い出と、当時仲間から聞いていた駅の様子なんかをまぜこぜにして書き上げました。

昨日久しぶりにこの曲を聴いてみたところ、全てにおいて青臭い感じがして恥ずかしい(^ ^;
歌詞もメロディーも僕のボーカルもすべて。
何年か前からそれは感じていて、すっかり歌わなくなってしまっていました。

この曲をとっても好きだと、会うたび、音楽の話をするたびに言ってくれていた人が亡くなってしまいました。
あまりに突然の訃報で、昨日はただただ「え?!」と驚くばかり。でも今朝目覚めてからはずっとその人の顔が浮かんで、ボディブローのようにその現実が体に響いてきて、悲しいと言うか悔しいというか、そういう気持ちが心身にドーン!ドーン!とヒビを入れてきてる感じです。

僕がその人に初めて会ったのは高校1年の春。
初めて組んだバンドで初めて入ったスタジオで受付をしていました。高校卒業とともに僕もそのスタジオを使わなくなっていて、いつの間にか無くなってしまっていたんですが、6年程前から別の街に復活してご縁が復活していました。

会えばいつもニコニコして、必要もないのに僕に敬語を使ってくれて、音楽やライブの話、今の若い世代の音楽への向い方を嘆き合ったり応援し合ったりと、僕にとってはとてもとても大切な人の一人でした。
今度のライブにも来ていただけるよう話をしていて、僕がしっかり音楽をやってる姿を見ていただくことで応援してくれてる気持ちへの恩返しになればと思っていました。

残念ながらもう会えなくなってしまいました。
笑顔を絶やさなかったけれど、その裏で必死になって人生を進めておられる姿も感じていました。
その背中で“生きていくとはこういうこと”という、厳しい覚悟をいつも教えてくれました。


志はどこまで叶えられたのだろう?


住む世界が変わってしまったけれど、これからもどうか僕や僕の仲間たちの音楽に耳を傾けていて下さい。
この場を借りて、心からご冥福をお祈りします。

| - | 03:08 PM | comments (3) | trackback (0) |
繰り返し繰り返し想い出すんですよね。
川久保くんと初めて出会った時、僕は同じような精神状態でした。
| いにょ | URL | | 2008/06/26 06:22 PM | iV95cbPg |

私も今だに亡くなった友人を思い出すと、胸がギュッとしますね。
何だか今だに現実感がありませんけど・・・。

でも繰り返し思い出すのも、供養になると思ってます。
| やまねこ | URL | | 2008/06/30 06:23 AM | dTIBBFxY |

 まず初めに、お忙しい中、兄の葬儀に来て下さった事を、心よりお礼申し上げます。兄はきっと、川久保様のお優しい気持ちに対して感謝していると共に、嬉しく思っていると思います。でも兄は、ただ姿が見えなくなっただけで、いつも皆様の傍に居て、応援している事でしょう。
| tomoaki | URL | | 2009/03/06 08:49 PM | DANb3MGU |











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