
ラッキーなことに、釣りを通じて色々な方とコミュケーションを取ることができているのだが、NHKの超ベテランアナウンサーの畠山智之さんとご一緒する機会を得た。
ある日「DJ日本史」の準備中にやってきて、「釣り好きなんだって?是非一緒に行きましょうよ!」と、ニュースでお馴染みの方が声をかけてきたので、こちらはただただビックリ!
そしてようやく昨日、いつもの渚丸にブリ釣りへ。
深い朝もやの中の出港。子どものようにはしゃいでしまう心を抑えつつ、準備をしながら、「夕飯はブリしゃぶだ!」なんて皮算用をするところは畠山さんも同じよう(笑)。
釣りは、「落とし込み釣り」というやり方で、赤いヒラヒラしたフラッシャーと呼ばれるサビキ針と餌のついた針を落としてサバをかけ、そのまま海底付近に落として、生きたサバを食いに来るブリを待つというもの。つまりサバがかからなければスタートラインに立てない。
昨日はサバのかかりが悪く、船長もあちこちポイントを探してという日になってしまい、一番長い時は2時間ほどクルージングしてしまう状況だった。
しかしその時間は逆にラッキーなことに。畠山さんとゆっくりお話しする時間を得られたのだ。
「ニュース7」「クローズアップ現代」等、割と固い報道番組を担当されてきたのだが、実はものすごいコミュニケーション力&現場取材主義の方で、ペルーの大使館主撃事件の時はすぐ現実に飛んで、土まみれになりながら逐一様子を伝えたり、東日本大震災が起きた時は自ら志願して仙台へ赴任したり。
その姿勢は、実は就職後の新人研修の時に鍛えられていたらしい。
アナウンサーと言うと、やはり早口言葉とかイントネーション、発声とかから研修が始まるのかと思いきや、まずは取材することから始めたそうなのだ。
たいていは最初は地方局に赴任して修行をするそうなのだが、地域の様々な催し、人の中に飛び込んで行って、時には町の野球大会で実況の練習なんかもしながら勉強する。実はこれは「何を伝えたいのか」「何にインパクトを受けたのか」、しっかり自覚することを鍛えているのだそうだ。
-心が動いたものには自然と言葉が付いてくる-
もちろん、パッと見、キレイに原稿を読めていれば形としては成立するだろう。でもそこで口にされる言葉の温度はどうだろうか?
喋りだけでなく、歌詞を書くときの言葉の選び方もそうだし、実際に歌うときだってこれは同じことが言える。
もちろん全てのことを経験することはできないが、少なくとも想像力を目一杯働かせる必要はある。
想像力はきっと優しさにつながる。優しさを感じた人はきっとまた優しさで返してくれる。
船上での畠山さんは、同船している方に話しかけたり、見事ブリを釣った方のところに行って話を聞いていたり。もしかすると単に釣り上げるための情報収集だったのかもしれないが(笑)。
でも、素敵な喋りができる人は、人とのコミュニケーションが好きで、とても大事にされている。そんなことを改めて感じた。
して、肝心の釣果の方はというと…。
今回は“聴果”ということで一つ(^^;