
今年最初のライブとなる「課外授業」。予想以上の反響に、昭和音楽がどれほど人々の心をつかんでいたのかを改めて認識したライブだった。
テーマは「音楽に見るエロス」。決して下品な方向ではなく、色気とか艶という意味合いなのだが、言葉の使い方やリズムやキーにいたるまで、昨今はあまり見かけない形のような気がする。
「伊勢佐木町ブルース」を例にあげれば、あの「ドゥドゥビドゥビドゥビドゥビドゥバ〜」という、何の意味もない歌詞が猛烈なインパクトを与えていたりする。
「ホテル」は、あの不倫でもだえている女性のある種の恨み節を、島津ゆたかという甘い声の男性が歌うことでメロドラマのようなファンタジーを作っているし、「愛人」は、テレサ・テンという異国の日本語がつたない歌手が歌うことで、どうしようもない切なさがこみ上げてくる。
「個人授業」は、完全に大人たちの遊び心だと思う。あれを当事者の子どもが見てもおもしろがることはあまり無いだろう。間違いなく大人がおもしろがっていたはずだ。
歌謡曲であれ演歌であれロックであれJ-POP(当時はニューミュージック)であれ、僕が子どもの頃から聞いていたのは「ちょっと大人の世界」をかいま見せてくれるアイテムだった。
今やすっかりその大人の年齢になっているわけだが、ああいった楽曲たちが放つ色気を身にまとうには、まだまだ色々修行が足りないと反省するのである(笑)。
「次回は半年後くらいかねぇ」と、職員会議(笑)で話しました。さぁどんなテーマで授業しますかね。乞うご期待!
<1時間目>
・伊勢佐木町ブルース(青江三奈)
・桃色吐息(高橋真梨子)
・カサブランカ・ダンディー(沢田研二)
・ホテル(島津ゆたか)
・愛人(テレサ・テン)
・目を閉じておいでよ(バービーボーイズ)
〜給食休憩10分〜
<2時間目>
・いっそセレナーデ(井上陽水)
・東京ナイト・クラブ(フランク永井&松尾和子)
・天城越え(石川さゆり)
・個人授業(フィンガー5)
・Whisper(川久保秀一)
・愛のゆくえ(黒沢秀樹)
・There Must Be An Angel(井手麻理子)
<追試>
雨上がりの夜空に(RCサクセション)